長年の沈黙を破って、ついに復活!?バイオの研究者によるつれづれなるエッセイから、新時代のテーマ「バイオな法則」へと変身をとげます。旧テーマの「理系の大学院留学」のエッセイも残してありますので、興味ある方はどうぞ。またカガクシャネットのサイト(kagakusha.net)もおすすめします。ツイッターでもたまにつぶやいています。http://twitter.com/shigekisugii
シンガポールでのポスドク研究員(リサーチフェロー)募集
4月1日付で募集を閉め切りました。応募やお問い合わせありがとうございました。

グローバル2.0化の今、海外で少なくとも数年過ごして業績を出すことがますます必須になっています。今後研究者として活躍したいという、気概のある方のご応募をお待ちしております。お知り合いの方々への転送自由です。お問い合わせはこちら(shigekisugii -at- gmail.com :-at-を@に変えて下さい)まで。よろしくお願いします。


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シンガポールでのポスドク研究員を募集します。

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シンガポール・バイオイメージング研究所にて新グループを立ち上げるにあたり、ポスドク研究員を募集します。ヒト脂肪組織由来の幹細胞の臨床的応用、またヒトおよびマウスで脂肪細胞の発生起源を発生生物学的および病態生理学的に同定する研究を行います。再生医療分野における臨床応用と、幹細胞生物学分野の両方で、世界に高いインパクトを与える研究を目指します。当グループはポスドク2名とリサーチオフィサー2名、他大学生がすでに在籍し、異分野の研究グループ・企業・病院等とのコラボレーションを含め、活発な活動が始まりました。当研究所のあるバイオポリスは、2009年のNHKスペシャルでも取り上げられた通り、研究費、設備・機器、研究支援体制など充実しており、一流の研究システムを整えています。 バイオイメージング研究所は、バイオロジー(動物や細胞モデル構築)、ケミストリー(プローブ開発)、イメージング技術(MRI, PET, NMR, SERS,蛍光顕微鏡等)、コンピュータサイエンス(データ解析、CG等)の4つの異分野ラボからなり、学際的で共同研究も盛んです。当地は公用語は英語ですが、日本人英語に理解があります。バイオ分野においても、アジアおよび世界のハブを目指した国づくりを推進しており、将来グローバルに活躍していくためのステップアップにはもってこいです。また日本の食材、製品、レストラン、ショップ、ビジネス等にも事欠きません。日本人サイエンティストも急増中で、研究者の会が近々発足する予定です。

 

【研究内容】脂肪由来幹細胞の同定と臨床への応用


【勤務地】シンガポール・バイオポリス


【応募資格】分子生物学、細胞生物学、生化学等の基本技術を有する博士号取得者(今年度4月までに学位取得見込みの方も可)。高いモチベーションを有する方。査読有りジャーナルの論文を少なくとも1報、ファーストオーサーとして発表していることが望ましい。


【待遇】経験・能力に応じて、本研究所の規定に準じます。


【採用時期】2011年5月中旬以降なるべく早い時期。


【提出書類】

(1)履歴書と研究業績リスト(英文が望ましいがない場合は先に和式でも可、写真添付)

(2)代表的論文のPDFファイル

(3)これまでの研究概要・使用した実験手法と今後の抱負

(4)推薦者3名程度の連絡先


【任期】原則として3年


【お問い合わせ・連絡先】

杉井 重紀

シンガポール・バイオイメージング研究所

デューク大・シンガポール国立大・ジョイント大学院メディカルスクール

shigekisugii@gmail.com

+65-6478-8763


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Postdoctoral Position in Adipose Stem Cells

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A postdoctoral position is available starting mid May 2011 in a new research group at the Singapore Bioimaging Consortium located in Biopolis, Singapore, to study the developmental origin of adipocytes and adipose tissue using mouse models and to develop novel applications of adipose-derived stem cells for regenerative therapeutics and human disease modeling. Thanks to the bold biomedical initiative by the Singapore government, we are well funded, equipped with state-of-the-art facilities and actively engaged in academic, clinical and industrial collaborations in different fields. Our research areas include adult stem and iPS cells, adipogenesis, development of cellular and animal models for bioimaging, and human disease modeling using the stem cell system.

 

Highly motivated candidates who are ambitious to pursue top quality research and succeed as independent researchers in academia or industry are invited to apply. Experience with biochemical, and molecular and cellular techniques is preferred. Interested candidates should submit their CV, names and contacts of three referees, and a cover letter summarizing current and future research interests by email to:

 

Shigeki Sugii, Ph.D.

Scientist, Singapore Bioimaging Consortium 

Assistant Professor, Duke-NUS Graduate Medical School

11 Biopolis Way #02-02 Helios 

Singapore 138667 

Phone: +65-6478-8763

Email: shigekisugii@gmail.com

 

Reference:

• Sugii, S., Kida, Y., Berggren, W.T., Evans, R.M. (2011) iPS Cell Derivation from Human and Mouse Adipose Stem Cells. Nature Protoc. 6, 346-358.

• Sugii, S., Kida, Y., Kawamura, T., Suzuki, J., Vassena, R., Yin, Y.Q., Lutz, M.K., Berggren, W.T., Izpisua Belmonte, J.C., Evans, R.M. (2010) Human and Mouse Adipose-Derived Cells Support Feeder Independent Induction of Pluripotent Stem Cells. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 107, 3558-3563.

• Sugii, S., Olson, P., Sears, D.D., Saberi, M., Atkins, A.R., Barish, G.D., Hong, S.H., Castro, G.L., Yin, Y.Q., Nelson, M.C., Hsiao, G., Greaves, D.R., Downes, M., Yu, R.T., Olefsky, J.M., Evans, R.M. (2009) PPARg Activation in Adipocytes Is Sufficient for Systemic Insulin Sensitization. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 106, 22504-22509.

 

Posted by : shigekisugii | バイオ研究 | 16:09 | comments(0) | trackbacks(0) | | ログピに投稿する |
第一回博士キャリアアップシンポジウム 「グローバル時代に博士号を生かす方法〜就職難の時代だからこそチャンスを勝ち取る!」
成功裏のうちに終わりました。ご参加&ご協力ありがとうございました!
当日の模様はUstreamでも視聴できます。
 KagakushaHakaseEvent2010
Posted by : shigekisugii | Kagakushaメーリングリスト・ネットワーク | 23:15 | comments(0) | trackbacks(0) | | ログピに投稿する |
「サンディエゴゆうゆう」誌・増刊号に「まちかどインタビュー」掲載される
1987年に創刊されたという、由緒正しきサンディエゴ日本語情報誌「サンディエゴゆうゆう」。
http://www.sandiegoyuyu.com/

20年以上の歴史で初というゆうゆう誌の増刊号で、「まちかどインタビュー」小コーナーに掲載されました。趣味、特技、座右の銘、好きな食べ物・人物、マイブームなど、「私のこんなことに誰が興味持つ?」と思ってしまう事柄が書かれてます。

サンディエゴ市長や在ロサンゼルス日本国総領事の方々などとともに掲載されるなんて、はなはだ場違いもいいところですが、いかんせん日本では目立たないことが美徳と思われている「研究者・科学者」の身分としては、こういう所に載せてもらうことは大いに名誉なことであります。

日本の科学界で陰口を叩かれても、私は構いません。少なくとも、「私のチャレンジ」項目だけは、ちょっと気負い過ぎだと自分でも思いますが、どんな大物にも負けてません(!?)。サンディエゴ在住の方は、ぜひ雑誌を手に取ってください。それ以外の方でもウェブでも閲覧できるようです。

Posted by : shigekisugii | アメリカ生活 | 14:53 | comments(4) | trackbacks(0) | | ログピに投稿する |
アルク書籍発売「理系大学院留学:アメリカで実現する研究者への道」
「我々が留学をした当時、こういう本があったらいいのに!」と思えるような本を目指して、カガクシャ・ネットのメンバーらが全精力を尽くし執筆・編集した書籍が、本日発売されました。多くの異なる分野の留学経験者が執筆を担当し、「留学前の心構えや基礎知識」から、「実際に留学を目指すノウハウ」、そして「留学後を成功させる秘訣」などが満載で、貴重な一冊となりました。

アマゾンでの紹介ページ
アルク社での紹介ページ


内容は以下の通りです。


---目次---

はじめに

大学院入学までのスケジュール

Introduction: 知らないと損をする―アメリカ理系大学院のQ&A

留学用語の基礎知識


Part I 情報編

Chapter 1 世界で活躍する研究者を目指す
 Section 1 世界で活躍する研究者を目指す!
 Section 2 なぜアメリカの大学院を選んだのか
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3 / Case 4 / Case 5

Chapter 2 注目される研究分野・研究者と求められる人材
 Section 1 生命科学(Life Science)
 Section 2 材料科学・工学(Materials Science and Engineering)
 Section 3 環境科学・工学(Environmental Science and Engineering)
 Section 4 情報科学(Computer Science)

Chapter 3 アメリカの大学院教育―日本との比較
 Section 1 大学院のシステム
 Section 2 大学院のカリキュラム
 Section 3 大学院入試
 Section 4 大学院生のバックグラウンド
 Section 5 大学院生に対する見方・学生の意識
 Section 6 経済的支援
 Section 7 大学院修了後の進路
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3


Part II 実践編

Chapter 1 目標を明確にする4つのチェックポイント
 Check 1 なぜ留学するのか
 Check 2 留学のメリット・デメリット
 Check 3 修士・Ph.D. 課程の選択
 Check 4 興味のある研究分野を絞る

Chapter 2 情報収集をする ― 信頼のおける情報入手のノウハウ
 Section 1 インターネットを使った情報収集
 Section 2 コネクションを使った情報収集

Chapter 3 入学後を見据えて出願校を選ぶ
 Section 1 大学・プログラム選びのポイント
 Section 2 研究室・指導教官選びのポイント
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3

Chapter 4 出願準備
 Section 1 入学審査の基本要件
 Section 2 出願書類作成のポイント
  成績証明書/推薦状/エッセー/CV・レジュメ
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3
 Section 3 出願関連テストのポイント
  TOEFL/GRE
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3
 Section 4 外部奨学金の獲得
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3
 Section 5 出願後から合否通知をもらうまでにすべきこと
 Section 6 合否決定のプロセス
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3

Chapter 5 合格通知取得後
 Section 1 入学校の選定
 Section 2 入学辞退を伝える
 Section 3 渡航準備
 Section 4 プログラム開始前の準備
  体験談:Case 1 / Case 2 / Case 3


Part III 世界で活躍する研究者からのメッセージ

Interview 1 小柴昌俊
Interview 2 安田涼平
Interview 3 鳥居啓子
Interview 4 黒川 清・岩瀬公一
Interview 5 石井 裕
Interview 6 篠原眞理
Interview 7 浅田春比古
Interview 8 北澤宏一・東原和成


参考情報

書籍・出願書類(推薦状サンプル / エッセーサンプル / レジュメサンプル)

著者紹介

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アルク・オンラインショップでの注文はこちら

続きを読む >>
Posted by : shigekisugii | 大学院留学 | 17:46 | comments(4) | trackbacks(0) | | ログピに投稿する |
日経新聞に論文を取り上げてもらえました。
日経新聞に、論文について取り上げてもらえました!
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20100205ATDG0406705022010.html
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2010020503919h1
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news007507.html

昨晩、日経新聞の記者の方からお電話をいただき、いろいろ質問を受けました。
私の共同研究者と話したことがあったり、基本的な専門知識をけっこう知っておられたので、驚きました。これも、iPS細胞トピックだから?
話していて、楽しかったです。

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別のお知らせ:
Twitterをはじめました!こちらにも同じこと載せました。
短文の投稿って、敷居が低くて、コンスタントに更新できそうです。
http://twitter.com/shigekisugii
Posted by : shigekisugii | バイオ研究 | 16:25 | comments(6) | trackbacks(0) | | ログピに投稿する |
研究発表:脂肪から取った幹細胞からiPS細胞へ!
今週、もう一つ論文が出ます。これは皆にとって、面白いテーマではないでしょうか。今日この時間、ようやく報道解禁となったので、内容を少し紹介します。

タイトルの日本語訳は
「ヒトとマウスの脂肪由来の細胞から、フィーダー細胞なしに多能性幹細胞へ誘導した」
というところでしょうか。

これだけでは、なんのことやら分からないかもしれませんね。

ふだん我々の多くが気にしている脂肪というのは、実はほぼ無限に増殖できて、他のさまざまな細胞に分化する能力を持っている「幹細胞」の宝庫なのです。

私の所属している研究グループは、この脂肪から採った幹細胞を使って、再生医療に有望とされるiPS細胞(ES細胞様の特徴を示し、多能性幹細胞とも言われる)への誘導を試みました。ヒトとマウスの両方で試しました。驚いたことに、どちらの細胞も、今までに報告された10倍以上の高い効率で、iPS細胞になることが分かったのです。

さらに、iPS細胞を作り出すには、通常「フィーダー細胞」と呼ばれる細胞の上で培養することが必要でした。フィーダーがないと、多能性幹細胞ができてもすぐに分化して他の細胞になってしまいます。マウスの繊維芽細胞がフィーダーとしてよく使われています。ところが、脂肪由来の細胞は、マウスでもヒトでもフィーダー細胞なしに、iPS細胞になったのです。

実はこの研究には秘話があって、ここまでは順調に行って、論文を投稿しました。ところが、その翌週、スタンフォード大学のグループが、ヒトの脂肪幹細胞からフィーダーなしにiPS細胞を作製したという、まったく同じ発見の論文を出したのです。違うグループが同じ発見をしていることに感心しつつも、先を越されたことにはかなり落ち込みました。そう、科学の発見は二番煎じではだめで、一番でないと、評価されないのです。われわれはヒトだけでなくマウスでも示していたのですが、それでも時すでに遅し。彼らの発表は、全米のメディアでも取り上げられました。

しかし、ここであきらめてはいけない。彼らにない新しい発見をもっと探求して、再度チャレンジしよう、と。

まだ「なぜフィーダー細胞なしにiPS細胞になるのか」という理由が分かっていませんでした。そこで、私はフィーダー細胞から多く産出されている、「万能細胞の多能性を維持する因子」とされている候補を調べました。そしたら、脂肪幹細胞はヒトでもマウスでも、高い濃度でこれらの因子を持っていることを発見したのです。

これらの因子は、ベーシックFGF、LIF、ビトロネクチン、フィブロネクチン、TGFベータなどのタンパク質でした。

そして、脂肪幹細胞が実際にiPS細胞の培養をサポートできるかどうか証明するために、これらの細胞を「フィーダー」として、何代にもわたって、別のiPS細胞を培養し続けました。そして、これらのiPS細胞がきちんと「多能性」を維持していることを確認しました。

さらには、iPS細胞の作製には動物由来の材料が使われてきましたが、免疫の拒絶反応や、品質管理が難しくなるなどの欠点がありました。われわれは、この点も克服するために、フィーダー細胞なしだけでなく、培養する培地など、動物由来の材料を全く使わずに、脂肪からiPS細胞を作り出すことに成功しました。

これらの発見により、患者の脂肪から幹細胞を採取し、クリーンな材料を用いて、再生医療に安全に応用できる万能細胞を作り出すことが、技術的に可能になります。


文献はこちら:
"Human and mouse adipose-derived cells support feeder independent induction of pluripotent stem cells" Sugii S. et al. Proceedings of the National Academy of Sciences. 107 (8): 3558-3563 (Feb 23, 2010)

http://www.pnas.org/content/107/8/3558.abstract
Posted by : shigekisugii | バイオ研究 | 05:19 | comments(1) | trackbacks(0) | | ログピに投稿する |
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